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論文掲載:頸部装着型デバイスによる嚥下音解析と嚥下造影の咽頭期イベントとの整合性を検証

  • 執筆者の写真: PLIMES Inc.
    PLIMES Inc.
  • 13 時間前
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2026年3月3日付で、弊社PLIMES株式会社、筑波大学附属病院リハビリテーション科、東京科学大学、筑波大学の研究グループによる論文が、国際誌『Scientific Reports』に掲載されました。掲載された論文「Validation of automated 5 mL thin liquid swallowing sound segmentation for estimating audio-derived pharyngeal clearance time」にて、45名の嚥下障害疑い患者を対象に、頸部装着型の電子聴診器(NWES)で記録した嚥下音を用い、咽頭期の生理学的イベントと咽頭クリアランス時間(PCT)の推定妥当性が検証されました。


背景:嚥下評価では、VFSS(嚥下造影検査)がゴールドスタンダードとされていますが、放射線被曝、実施可能な場所の制約、運用負荷といった課題があります。FEES(嚥下内視鏡)もベッドサイドで実施可能な一方、侵襲性や運用の複雑さが課題です。そのため、より簡便かつ非侵襲的に、咽頭期の嚥下機能を把握できる手法が求められてきました。近年では、嚥下音を用いたPCT(咽頭クリアランス時間)が、臨床的に意味のある指標として注目されています。


研究内容:本研究では、嚥下障害が疑われる45名を対象に、20%バリウム懸濁液(薄いとろみ)嚥下時の頸部音をNWESで記録し、アルゴリズムにより嚥下音の開始・終了を自動検出しました。これを、VFSS上で食塊の喉頭蓋接触時点、食道入口部開大開始、食道入口部閉鎖と比較し、時間的な整合性の検証を行いました。結果として、84嚥下中80嚥下が自動検出され、音の開始は96%で喉頭蓋接触後、67.5%で食道入口部開大開始後、音の終了は82.5%で食道入口部閉鎖後に位置しました。音由来PCTは706.5 ± 294.8 msで、VFSS由来の咽頭期持続時間790.0 ± 310.0 msと近い値を示しました。さらに、PCTは口腔内保持の有無で有意差がなく、前咽頭期活動の影響を比較的受けにくい可能性が示されました。


結論と意義:これらの成果は、嚥下音の自動セグメンテーションにより、咽頭期を比較的安定して捉え、VFSS由来の生理学的イベントに近い時間情報を推定できることを示しています。頸部装着型デバイスを用いた嚥下音解析は、非侵襲的なベッドサイドスクリーニングや、嚥下効率の継続的な把握につながる可能性があります。



本研究の詳細につきましては、以下の掲載論文をご参照ください。



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